シナリオライターはまだ新しい仕事だけに、仕事内容と言っても様々です。実際は、ゲームシナリオライターという職種はまだ確立されず、ゲームプランナーの一つであり、ゲームプランナーでもシナリオを担当する人、という表現が適切です。
シナリオライターのやることは?
企画から制作まで関わるディレクターのような役目をしたり、まずキャラクターや世界観が決まってからストーリーを組み立てたり、プロットを元にキャラクターの設定までも行う場合もあります。ゲームの場合、シナリオライターと言っても、演出効果、分岐制御を組み込んだプログラムを作成する、いわばプログラマーに近いものです。
このプログラムの中で、映画やテレビドラマの脚本と同様、ト書きやセリフでストーリー展開、キャラクターの動きが設定されることになります。また、ゲームの世界には、使用する武器に応じてどれくらいのダメージが与えられるか、など、独自のルールがあり、ルール作りも行わなければいけません。
シナリオライターに必要なものは
ゲームのプログラマーの場合、まず映画、テレビドラマの脚本同様、面白い物語を組み立てるセンスが必要になりますが、これに加え、フラグやフローチャートの扱いなど、ゲームのプログラミングに関する知識も必要となります。初めの段階で、企画書、設計書を作成することもあります。
シナリオが完成した後も、独自のゲームの世界観を再現するため、文字や絵によるコンテを作成することがあります。
また、ロールプレイングゲーム、アクションゲームの場合、プレイヤーが行うであろう動作や選択に反応したキャラクタの動きなど、様々なテキストを描く場合もあります。ゲームのシナリオライターは、映画、テレビドラマの脚本家と比べ、監督、演出、効果、照明など現場の様々な役割もこなさなければいけないのです。さらに、制限された文字表示領域やボイスROM容量に収めるようにしなければいけません。
これからのシナリオライター
ゲームでも、規模の大きい制作現場だと複数のシナリオライターが分業で作業を行うことがあります。この場合、シナリオ制作過程の管理を行うディレクターも必要となります。新聞、雑誌の編集と比べても、取材・編集から紙面レイアウト、印刷といったはっきりとした役割分担がないため、今のところ、シナリオライターの仕事と言っても多種多様なのが現状です。
今後的には、シナリオライターの役割が重要となるにつれ、仕事内容も確立されることになります。